鮒鮓(ふなずし) 〜 最高の肴

最高の酒の肴
ふなずし
材料はニゴロブナ
ニゴロブナ
酒の肴

フナを漬ける
フナの調達
準備
漬け直し

 

 

 

         

 

最高の”酒の肴”

”ふなずし”  押鮨(おしずし)の一種。鮒の鱗(うろこ)・鰓(えら)・臓物を取り去り塩漬けにして押しをきかせ、塩味飯を腹に詰めた鮨。大津の名産(広辞苑第二版補訂版より)。私の住んでいる守山市幸津川町では、このふなずしが祭の主役です。その名もすし切りまつりです。
 ふなずしを知らない人は「これ腐っている!」といいます。それもそのはず。なれずしの一種です。以前、北関東へ土産に持っていった時、すぐ食べられた人は約半数でした。その人たちは決まって、酒好きでした。知る人ぞ知る”ふなずし”ですが、滋賀県内の食事処でこれを注文すると、万に近い金額を請求されること、間違いなしです。

05 May 2002(写真は、すし切りまつりの神事に使うふなずし)

材料はニゴロブナ  4〜5月ごろの卵をもった琵琶湖産ニゴロブナがよく使われます。私の家でもふなずしを漬けています。漬けてもらっているといった表現の方が適切かもしれません。最近は、ニゴロブナが少なくなったため、他の魚で「ふなずしもどき」を漬ける家が増えてきているようです。それでも、立派な味とかおりがします。

ニゴロブナ(琵琶湖博物館ホームページより)

酒の肴  最近の健康志向や自然食品ブームの中で、このふなずしに対する価値が見直されています。ふなずしは、塩とご飯でニゴロブナを乳酸発酵させた食品ですが、はじめて見る人は「腐っている」と表現します。でも、酒の肴として食した人は、やみつきになることうけあいです。高価なことが難です。一番の贅沢は、ふなずしの頭の部分をご飯の上にのせ、沸騰した湯をかけてお茶漬け風にして食べることです。でも私はあまり好きではありません。


フナを漬ける

フナの調達  4〜5月ごろの卵をもったニゴロブナを漁師さんから買ってきます。最近は、ニゴロブナ以外の魚を使う家も増えてきたようです。

準備  @ニゴロブナの鱗と鰓、内臓を取り出します。A塩水で洗い、さらに真水でよく洗い、血を取り去ります。B鰓ぶたから腹に塩を詰め込みます。C桶に入れ、フナと塩を交互にのせていき、最後に重石を置き、漬物のように3〜4カ月漬けておきます。

漬け直し @フナを取り出し、残っている鱗を取りながら十分水洗いします。A一日乾燥させます。B今度は、ご飯をつめて桶にねかせます。フナとご飯を交互にのせていきます。C桶はナイロン袋などで包んで、上から重石をのせ、漬物のように半年から一年間ねかせます。


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