槍ヶ岳と穂高岳
7月末に、夏休みをもらって、槍・穂高へ行ってきました。今回は、上高地から入山し、4泊のテント泊(プラス車中泊)でした。前半は雨にたたられましたが、天候も次第に持ち直し、予定通りの山行になりました。
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←槍沢からの登り 上高地から入山し、槍ヶ岳と穂高岳を目指すこととしました。自分自身の体力的な衰えの自覚もあり、この1〜2年のうちに登ってみたいと思っていました。この機会を逃すと、もう無理だろうと考え、機会を伺っていたところ、幸いにも、まとまった夏休みが取れることになり、今回の槍・穂高行きが実現しました。 |
テントの入ったザック→ 槍・穂高行きは、テント泊(4泊+α)の予定をたてました。テントや寝袋の持参は体力的に大変ですが、山小屋での混雑をさけることと、自由に行動できることから、テント泊としました。出発直前まで天気予報をチェックし、梅雨明け宣言を待って、今回の出発としました。出発当日は、勤務を終えると、そのまま目的地へ向かいました。バス停の駐車場で仮眠し、始発バスで上高地に向かいました。梅雨明けはしていましたが、雨模様のスタートになりました。ザックは、65リットル入る大型です。約20kgはありそうです。 |
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←槍沢のテント場から 上高地のバスターミナルから、明神、徳沢、横尾を経由し、槍沢ババ平へ向かいました。ここで一泊します。翌朝、余分な荷物はここに残し、カメラ、アイゼン(10本爪)、カッパなどをサブザックに入れ、槍ヶ岳に向かいました。 |
槍ヶ岳頂上→ 小雨とガスの中、やっと槍ヶ岳山荘に到着しました。山荘泊まりの登山客が一段落したころに、山頂をアタックしました。はしごや鎖場での待ち時間がなく、すぐに槍ヶ岳(標高3,180m)頂上につきました。しばらく待っていたのですが、他の登山者がいなかったので、この祠だけを写真に撮って、下山しました。寂しい山頂でした。その後、テントを撤収し、雨の中、横尾へ下りました。横尾での朝、テントの外においてあったコップに、雨水が約7cmの深さまで溜まっていました。 |
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←横尾から涸沢へ 今日は涸沢に向かいます。濡れたテントを丸め、大きなゴミ袋にしまい込んで、涸沢に向かいました。左手には、屏風岩がそびえています。この岩の裏手あたりが涸沢でしょうか。この時間になって、やっと青空が見えだしました。吊り橋を渡った河原で一休みし、その後、延々と続く岩道と雪渓を喘ぎながら登っていきました。槍ヶ岳へ向かう登りより、はるかにハードな登りに思えました。 |
大きな雪渓が二つ→ 涸沢に入ると大きな雪渓を歩きます。二つ目の雪渓をすぎたあたりが、今日のテント場になります。 |
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←涸沢のテント場 テント場は、涸沢カール(圏谷)のモーレン(堆石)の部分にありました。雪渓の先に、赤や黄のカラフルなテントが数十張り見えています。岩の上に寝るので、大変ですが、山行の疲れと一人宴会のおかげで、グッスリ寝られました。料金は、一人一張りで、一日金500円也。私は2泊することにしましたので、千円支払います。ヒュッテで2泊すると、素泊まりでも12,000円になります。なおこの日は、地元の中学生がホルンや歌を披露する音楽会を開いてくれました。 |
案内図→ 翌日はザイテングラードというコースを通って、まず奥穂高岳に登り、そこから涸沢岳を経由し北穂高岳に向かいます。そして、涸沢のテント場に戻ってきます。私の脚力で、約10時間を見込んでいます。例によって、カメラとアイゼン、非常食、カッパにツエルト等の入ったサブザックを背負います。 |
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←奥穂高岳に向かうザイテングラード うっすらと辺りが明るくなったころに、テント場を出発しました。涸沢小屋を経由して、ザイテングラードという岩尾根を直登するコースをとりました。 |
奥穂高岳頂上→ 奥穂高岳は標高3,190mです。富士山、北岳に次いで、日本で3番目に高い山になります。一昨日に登った槍ヶ岳よりも10m高く、肩からの登りも時間がかかっています。頂上には、祠と方位盤が設置されていました。あいにくの天候で、景色を楽しむというより、早く下山したいという心境でした。 |
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←涸沢岳頂上 白出のコルにある穂高岳山荘で「ホットココア」で休憩した後、涸沢岳を経由して、涸沢槍、最低コル、南峰を通り、北穂高岳まで縦走します。ひやひやする岩場の連続で、気の抜けるところがありませんでした。 |
北穂高岳と槍ヶ岳→ 前方には、これから向かう北穂高岳と、一昨日に登った槍ヶ岳が見えています。この時期、縦走路にはほとんど雪は残っていませんでした。 |
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←これが縦走路 奥穂高岳から北穂高岳への縦走路は、岩また岩、はしごと鎖の連続で、岩場をこえていきます。写真の場所は、約10mの高さにある2つの岩の間をこえて、向こう側へいきます。 |
北穂高岳→ やっとのことで、涸沢からの分岐を回り込んで到着です。ここへ着くまで、ペットボトルのお茶を残さず飲んでしまっていたので、まずは北穂高小屋で昼食休憩です。休憩の後、ごらんのような標識前で記念撮影しました。 |
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←ヨツバシオガマ 涸沢岳から北穂高岳の間で見つけた植物を紹介します。気のぬけないコースだったので、高山植物に注目できないまま、素通りしてしまった感があります。まず、これはゴマノハグサ科の高山植物(四葉塩釜)でしょうか。岩場にひっそり咲いていました。 |
ハクサンイチゲ→ これはよく目立ち、たくさん見られました。白山以東 の中部地方、関東地方北部、東北地方、北海道の各山地に分布する。キンポウゲ科。白山一花。 |
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←イワウメ 白山以東、木曽駒ヶ岳以北の中部地方、関東地方北部、東北地方、北海道の各高山帯に分布する。多くの個体が集まって、群落をつくる。 |
イワオウギ→ 富士山以北の中部地方、関東地方北部、東北地方、北海道の各山地に分布する。岩黄耆。立山黄耆。 |
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←イワベンケイ 奈良県の大峰山、中部地方、」関東地方北部、東北地方、北海道の各高山帯に分布する。岩弁慶。 |
アオノツガザクラ→ 白山以東、南アルプス南部以北の中部地方、関東地方北部、東北地方、北海道の各高山帯に分布する。青の栂桜。 |
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←イワカガミ 北海道南部以南、本州の各地方、四国地方、九州地方の各山地に広く分布する。岩鏡。 |
ミヤマシオガマ→ 南アルプス南部以北、乗鞍岳以東、北アルプス、八ヶ岳、関東地方北部、東北地方の各高山帯にぷん婦する。深山塩竃。花は、つぼみの状態。 |
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←タカネウスユキソウ(白) 南アルプス、中央アルプス、北アルプス、東北地方の早池峰山、北海道日高山脈南部の蛇紋岩地帯に分布する。花は、白色から紅色まで変化が多い。高嶺薄雪草。 |
タカネウスユキソウ(赤)→ 南アルプス、中央アルプス、北アルプス、東北地方の早池峰山、北海道日高山脈南部の蛇紋岩地帯に分布する。花は、白色から紅色まで変化が多い。高嶺薄雪草。 |
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←クロユリ ユリ科の多年草。中部地方中部以北、東北地方中部以南、北海道の各山地に分布する。黒百合。別名、ミヤマクロユリ。 |
キバナシャクナゲ→ 白山以東、南アルプス南部以北の中部地方、関東地方北部、東北地方、北海道の各高山帯に分布する。黄花石楠花。 |
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