霊仙山(福寿草と樹氷の山)

福寿草と樹氷を見たくて、霊仙山を訪れました。滋賀県には二つの霊仙山がありますが、今回訪れた山は鈴鹿山系にある霊仙(りょうぜん)山です。福寿草が見られる3月16日に訪れました。
早朝に家を出て、日の出とともに今畑登山口から登りました。ここは「西南尾根登山道」へのルートになっており、福寿草の群落が見られるコースです。
登山口からいきなりの急坂を上ると、今は誰も住んでいない集落跡にさしかかります。ここにも福寿草が咲いていますが、めざす群落はずっと先になります。
日陰には雪が残っていますが、快適な山道です。ぬかるみや落ち葉の上を歩きます。カラフルなテープの目印や標識が整備されており、道に迷うことはありません。岩場には、赤ペンキで描かれた矢印も目立っています。
このあたりが森林限界と思われます。植林したスギの根元を通り過ぎると、景色が変わってきます。
石灰岩地の坂は草原になっています。昨夜の冷え込みでできた、霜柱の上を歩いて高度をかせぎます。
尾根に出ると雪原が残っています。
近江展望台とよばれるピークで一休みです。リュックには、念のため持ってきたストックとスノーポンが括りつけてあります。
ここからは、福寿草の大群落がある斜面が見えています。雪が残っているので、はたして福寿草が見られるのか心配になってきました。
早速、福寿草が見つかりました。まだ早い時間のため、昨夜の冷え込みで花は凍っています。
雪の残っている場所では、ちょっとした樹氷も見られます。
これは、ちょうど1月前の樹氷です。風上に雪がついている様子がよくわかります。
頂上手前の笹原です。そこに登山道があります。雪と氷の道を歩いています。
霊仙山の最高点(標高1,094m)から見た風景です。左のピークは経塚山(1,040m)、その右手に避難小屋が見えています。遠方の山は、滋賀県最高峰の伊吹山(1,377m)です。
最高点から少し歩くと、霊仙山の三角点(1,083m)になります。この霊仙山はカルスト台地のため、山頂付近は広々としています。雪もありません。
写真の経塚山ピークをすぎ、避難小屋で昼食にします。避難小屋の写真は、撮るのを忘れました。
昼食後は帰路につきます。せっかく持ってきたスノーポンを使おうと、わざわざ雪原を選んで歩きました。
シカと思われる足跡があちらこちらに見られます。
スノーポンを履くと、上りでも下りでも楽に歩けます。昼前のゆるんだ雪面では、特に威力を発揮します。
結局、朝来たルートを戻ることにしました。午後になると、朝凍っていた花も開いて、満開の状態です。
石灰岩の間に大群落が見られます。
夜と昼の温度差に負けずに咲いている福寿草は、下界で見る背の高い福寿草とは違っていますが、春も間近だという気持ちにさせてくれます。