仏経岳(八剣岳)の東側斜面には原始林があり、天然記念物に指定されている。ここはシラビソとトウヒ樹林を形成している。
今回は行者還トンネルを5時30分にスタートした。ここまでの道路は実に狭い。駐車場は何箇所かあり、結構の台数が止められそう。前夜に自宅を出発し、到着時刻は3時半。車中で少しの仮眠をとった。世界遺産大峰奥駈道の看板を見て、期待に胸を膨らませる。
登山口から小1時間かけて、木の根っこで歩きにくい急坂をのぼった。結構涼しいが、それでもひとしきり汗をかいた。ここからは、平坦で歩きやすい道になる。半ズボンにはき替え、頂上をめざす。
途中、各ポイントには写真のような黄色の表示看板が整備されている。
これから向かうピークの少し右手に、山小屋の一部が見える。
このあたりは、シラビソとトウヒが原始林を形作っている。立ち枯れの樹木がよく目立っている。
尾根道を歩くこと約30分で、聖宝ノ宿跡につく。修験者の像があり、登山の安全を祈る。なお、「ここから胸突八丁。一時間かけてゆっくり登れ」との看板があり、その指示に従うことにした。
ジグザグ道を登っていくが、途中、何箇所か木の階段が設置されている。
この階段までくれば弥山小屋はもうすぐ。
周りが明るくなると、いきなり立派な建物が現れる。弥山小屋である。人の気配はなかった。8時30分到着。
弥山小屋からすぐの弥山山頂には神社がある。鳥居のそばに、皇太子殿下行啓記念の石碑が建てられていた。
これから向かう八剣岳。ここまで来たら頂上はもうすぐ。百名山の四座目になる。
近づいてみると、針葉樹の立ち枯れがよく目立つようになる。
「オオヤマレンゲ自生地」の石柱。自生地を取り囲むようにフェンスが設置されている。
登山道が自生地を通っているため、その出入口はドアのようになっている。傾いているため、ドアは自動的に閉まる。
「近年、この付近のオオヤマレンゲがシカ等の食害により衰退しています。国指定天然記念物であるこのオオヤマレンゲを保全するため、柵を設置し、食害防止に努めているところです。」と表示されている
オオヤマレンゲはモクレンの仲間。登山道付近では大木は見られない。丸い葉が特徴か。
6〜7月の花期には白い大きな花を咲かせる。お盆の直前のこの時期には花が終わり、すでに写真のような果実をつけている
オオヤマレンゲの保護柵をすぎると、山頂直下の最後ののぼりになる。
山頂には9時に到着。標識には、この山は「八経ケ岳」「八剣山」「仏経ケ岳」の三つの名前を持っていると書かれている。
三角点の標識。標高1,914m。なお、ここは信仰の山であり、登山道のあちこちで修験者の祈りの場所が見られる。
山頂付近の立ち枯れ。とにかくひどい状況になっている。

仏経岳原始林

思い立ったが吉日。盆休みを利用して仏経岳(八剣岳)へ行ってきました。仏経岳は日本百名山のうち近畿の最高峰になっています。行者還トンネルから片道約3時間半のコースでした。