←荒川のカンヒザクラ

今回の旅の目的は、このカンヒザクラの自生地を確かめることである。国の天然記念物に指定されているが、地元でもここのサクラを実際に見た人は少ないとの こと。自生地ま での山道や開花予報な ど、事前にネットで調べ、2011年2月4日(金)に自生地を訪れることにした。

駐車場に設置された石碑→

レンタカーを借り、目的の駐車場をめざした。「荒川のカンヒザク自生地」は、石垣島(沖縄県石垣市)最高峰の於茂登岳(標高526m)の北麓にある。自生 地への山道は、写真左奥の階段を下りるところからはじまる。ネットでの事前情報によると、近くにある滝の方に向かわないことが大事だと書かれてあっ た。


←山道の案内目印

私の訪れた日は、石碑のある駐車場が橋の工事のため閉鎖されていた。別の広場にレンタカーを駐車して、山道を登りはじめた。すぐに、ネットで調べておいた 獣よけフェンスの出入口が見つかっ た。さらに進むと、写真のようなテープがあちこちに付けられており、これを目印にして進んだ。途中、大型シダが覆いかぶさって道を間違えやすい場所もあっ たが、登り道から平坦な道、そして下り道になると、水の音が聞こえてきた。
指定地付近のようす1→

突然視界が開け、満開のカンヒザクラが見られるようになった。岩の上にのり、早速何枚かの写真をとった。その後さらに少し進むと、サクラの木の下に辿り着 いた。私はサクラの開花時期に訪れたため、指定地がうまく見つけられたと思っている。


←指定地付近のようす2

指定地付近は、於茂登岳の北麓、俘海於茂登岳の西麓にあたる。近くには、国指定天然記念物「米原のヤエヤマヤシ群落」の指定地がある。このあたりにも、多 くのシダやヤシが生育しており、花が咲いていない時期のカンヒザクラは見つけにくいものと思われる。
カンヒザクラの花1→

カンヒザクラは1~2月が開花時期にあたり、早咲きのサクラとして知られるカワヅザクラの花に似ている。花は下向きについており、ソメイヨシノと比べて濃 いピンクをしている。


←カンヒザクラの花2

沖縄では、北部から南部に向けて、サクラ前線が南下すると言われている。このあたりのカンヒザクラは、すでに満開だと思われるが、ま だ落下 した花びらは見当たらない。






カンヒザクラの幹→


写真のカンヒザクラは、太い幹になっている。石垣島の気温から考えて、そんなに古い幹ではないように思われる。
←標識

幹には、写真のような標識が取り付けられている。この標識には次のような記述があった。
件名 国指定天然記念物
和名 荒川のカンヒザクラ
指定年月日 昭和47年5月15日
登録番号 NO.122
注意書 この地域において無断に周囲の植物及びサクラを現状変更すると法の規定により罰せられます。
石垣市教育委員会
指定地付近にある滝→

カンヒザクラが開花していない時期には、指定地が見つけにくいと思われる。私が見つけたカンヒザクラは、次のようなポイントにあった。①駐車場から約 30~40分のところ。②急な山道が平坦になり、さらに下りになってすぐ先にある。③はじめての川の渡渉点で、コンクリートの橋?がある。④橋のすぐ左に 写真のような滝がある。
なお指定地を訪問する時は、登山靴をわすれないこと。赤土の粘土で、靴とズボンが汚れます。

    荒川のカンヒザクラ見学(於茂登岳山腹)